人事のススメ!

これからの時代に求められる人事の考え方を書き綴るブログ

仕事をするなら、摩擦を恐れない!

仕事において、摩擦は不可避…

仕事において、人との摩擦は不可避です。一人で仕事を完結できるならこの問題は起きないかもしれませんが、やはり組織で動いたり、顧客があったりすると少なからずの摩擦はどうしても起きてしまいます。当然、会社組織は、考え方が異なる人が多く集まる為、当然にして摩擦は起きえてしまうのです。人間関係は精神的ストレスも高い為、どうしても避けたい気持ちが強くなるのはわかるのですが、一方で、摩擦を経験することは、消して悪いことばかりではありません。例えばですが、摩擦は新たな視点を生み、第三の案を生み、イノベーションを生見ます。なので、本質的には、摩擦は有益だと捉えた方が良いとも言えます。摩擦のない議論は、真の合意なく、ある意味では妥協・妥結つまりは諦めであり、本質的な解に繋がっていないとも思えます。時間が経ち、また同じ議論に立ち戻ることになり、結局何も進んでいないということに陥ってしまうのです。

先日も社内において、新任管理職2名のやり取りを見ていて、この摩擦を恐れる姿を目のあたりにしました。互いに初対面だったようですが、組織間の不具合について、解決策を導き出す話し合いのようでしたが、互いに疑心暗鬼になり、敵対関係から話し合いは始まり、解決の糸口が見出せないように僕には映りました。人は、わからない事に遭遇すると疑いを持ちます。疑いは恐怖を生み、恐怖は嫌悪や牽制・敬遠に変化します。そして、二者間の距離は開き、溝ができ、溝が深くなります。

 

  • 未知を断ち切りましょう。
  • 距離を縮めましょう。
  • 話し合いましょう。
  • 互いをわかり合いましょう。

 

互いがわかり合えないことで、険悪になる2名の関係を俯瞰し、密かに応援していました。二人とも素質が高いのに、足踏みをしているのが、なんとも歯痒い気持ちになります。なんとか克服してもらいたい…

摩擦は、新たなアイデアの起点になります。摩擦はブレークスルーの機会となります。そして、摩擦はその後に生まれる一体感の発端にもなります。摩擦を恐れる気持ちはわかりますが、摩擦を数多く経験したがゆえに、その有益性から考えても、摩擦から逃げたり避けたりして欲しくないとも思います。摩擦はチャンスなのです! 

 

有益な摩擦と有害な摩擦

なぜ、人は摩擦を嫌うのかというと、もちろん精神的なストレスがかかるというのが一つではあるが、それ以外にも「有害な摩擦」を過去に経験してしまったことがあるからではないだろうか。摩擦にも「有益な摩擦」と「有害な摩擦」とがあり、「有害な摩擦」は得手して精神的なストレスが極めて大きい。「有益な摩擦」と「有害な摩擦」の差を考えると、以下のことが言えるとも思います。多くの会社では「有害な摩擦」がまだまだ蔓延っているのではないかなと想像いたします…

 

  • 有益な摩擦は、コト(事象)に終始し、議論する。
  • 有害な摩擦は、ヒト(責任)に終始し、議論する。

 

コトから議論が脱線したら、それを食い止めるコトで、仕事も人間関係も円滑になります。その上で重要なのが、やはりダイバーシティリテラシーなのでしょう…

 

ダイバーシティの本質とは?

ダイバーシティ・多様性と聞くと、男女等の性差や年齢等の世代間差、また国籍・人種等を思い浮かべる人も多いかもしれません。昨今メディアを騒がせている、東京オリンピックパラリンピック組織委員会 森会長の不適切発言についても、女性蔑視を問題視されているが故に、性差のことだけを指してダイバーシティと捉える風潮もありますが、日本は特に性差についての男女格差が、グローバルで見てもかなり遅れていることからあながち間違いではありませんが、ダイバーシティの本質は、もう少し俯瞰した概念にあります。

「男女等」とか「年齢等」とか、一括りの群で物事を捉えたり、偏見を持つことを辞めようと言うのが、ダイバーシティの本質です。究極言うと、人は一人ひとりユニークな存在であって、群で物事を計ったり、偏見を持つのは辞めましょうと言うことです。先の森会長の例であっても、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と言うように、女性という群で物事を捉えていて、そこには偏見があるからこそ、そう言う発言につながるのだとも言えます。文脈わかりませんが、あえて口に出してしまうからこそ、この人は女性を群で捉えているとか、ネガティブな偏見を持っていると言うことが露見されたからこそ、多くの方が反感を覚えるのでしょう。

 

tsubakuro-hr.hatenablog.com

 

話を元に戻しますと、仕事をする上で、摩擦は有益に働きます。有害な摩擦は控え、議論はコトに終始し、議論はしましょう。ヒトを群で捉えて、偏見を持って会話することは辞めましょう。そうすることで、互いの考え方の違いを適切に認めた上で、コトに終始し、議論することになり、第三の案が生まれることにつながるのです。

 

笑顔でいれば、可能性はきっと広がる!