人事のススメ!

これからの時代に求められる人事の考え方を書き綴るブログ

「売れる営業マン」と「売れない営業マン」の違いはどこにあるのか?

売れる営業マンは、売れない営業マンと何が違うのか?

新型コロナウィルスの影響にもより、営業数字が伸び悩んでいる営業職も多いことのではないでしょうか? ですが、対面の営業機会が減り、オンラインでの折衝も増えるといった変化もある中で、それでも変わらず業績を伸ばし続ける営業マンがいることも確かです。売れる営業マンと、売れない営業マンでは一体何が違うのでしょうか? 様々な要因があるとは思いますが、僕なりには、売れる営業マンは、売上と同等以上に顧客との関係性を重じていると思います。

 

  • 自分や自社はどう見られたいのか?
  • 自分や自社はどう見られるべきなのか?

 

そこを重じていれば、自ずと売上実績は勝手についてくるという考え方です。対面でなくとも、オンライン会議ツールやチャットやメッセンジャーなど関係構築の為のツールはたくさんあります。いつまでも「対面でないと人間関係は構築はできない」といった言い訳は、売れない営業マンなどは典型的な例でしょう。売れる為の本質的な要素を見誤っているとしか言いようがありません。ストレートに言うと、行為が重要なのではなく、関係性が重要なのです…

先日お会いした売れている営業マンの顧客に対する姿勢や態度を見て強く思います。売ろうと思って売っておらず、関係性を重んじることで信頼が生まれる。信頼が生まれることで相談を受ける。相談を受けることで注文が増える。つまりは、こういった好循環を生むことができる売れる営業マンは、特徴的に「姿勢」や「態度」が違うのです…

 

顧客を騙すインチキ営業マン?

一方、売れない営業マンはなぜに売れないのか? やはり、それは顧客との関係性を築くような「姿勢」「態度」ではないからだと思うのです。その「姿勢」「態度」がないと思えてしまう状態で、たとえどれだけ良いことを言っていたとしても、それはその営業マン自身の利益の為のものでしかないと顧客には見えてしまうのです。こういった営業マンに接すると、リスクの意味を考えてしまいます。ビジネスを行う上でリスクはつきものですが、商取引に絶対はなく、相互の納得によって契約は成立すると言っていいと思います。ですが、顧客にそのリスクを負わせて自社・自身のリスクを回避するものなのか、互いのリスクを回避する算段を共に考えるものなのか、どちらもリスクの回避手段でありますが、前者はその営業マン個人の利己的な事情に思えてしまいます。顧客からするとその利己的な事情は見え透いてしまい、なんとも受け入れ難いと考えてしまうのです。ビジネスや契約は、対等関係(50:50)だと考えます。バランスの悪いビジネス・契約は必ずと言ってもいいくらいの確率で、後々に禍根を残してしまいます。口八丁で相手にリスクを負わせることが交渉上手とは、僕にはどうも思えないのです。

先日も言葉巧みに顧客にリスクを負わせる営業マンを目の当たりにしました。言葉が巧みと言うと聞こえはいいですが、たくさん喋って煙に巻くそんな姿や手法を客観的に見ていて、怒りを通り越し、非常に残念で悲しい気持ちになってしまいました。顧客である当方としては、納得もしていないが、何を言っているのか理解もできないので「はぁ…」と頷くしかないのですが、その営業マンの得意げな「ドヤ顔」が余計に鼻につきました。こういうのを自己本位と言うのでしょう。その営業マンの「ドヤ顔」とは大きな心象の乖離があるのですが、こういう自己本位な営業マンと契約することは、万が一もあり得ないのです。いくら商品やサービスが良くても、こういう営業マンや企業とは信頼関係が築けないと思うからです…

 

自分都合でしかない売り込み野郎…

取引額の大小に関わらず、信頼の積み上がらない相手とはビジネスや契約は出来ません。売り手である営業マンに考えてもらいたいのは、まさに「信頼」を顧客とどのように築くかという点でして、個人的には自社の商品やサービスの話しかしない営業マン、契約を急ぐ営業マンとのビジネスはしないと決めています。つまりは、自社の時計しか持てない営業マンや企業とは、契約や取引は絶対にしないと考えています。売り込み上手を自認しているのか、言葉巧みにセールストークを展開するのはわかるのですが、お金のことしか見えていないことが見え見えの営業マンもよくお見かけします。こちらの警戒心には気がつくと、論破で打ち破ろうとしてきますが、仮に論破したとしても絶対に契約することはありません。なぜならば、僕は君を信頼していないから…。ハンコもつかないし、お金も払えません。ひねくれているわけでもなく、素直に「悪いね、目当てのカネが手に入らなくて。こっちにも自分の時計はあるのでね…」というのが、買い手の本音なのです。

 

簡単に売上を伸ばすには?

簡単に売上を増やす方法、それは「約束をすること」です。これは特に営業マンに言えることですので、自社の営業マンにはこれを徹底させています。納期を区切ったり、やることを明確にしたがらない人は、総じて約束事を嫌う傾向にあります。逆にこちらに約束を迫ることはあっても、迫られることを嫌う人は、信用・信頼までの時間がかかります。お願いする側は、納期や約束事を曖昧にされると、やるのかやらないのかが自信が持てず、信用・信頼できないのです。信用・信頼できない人を目の前にすると、やはりその理由の一つに間違いなく「約束をしない」という要素があることに気づきます。「約束」をすることで、その人は信用・信頼を受け、この積み重ねが売上を伸ばすことに繋がるのです。

 

約束を守る人は、約束をする!

「約束を守らない人」には、「約束して破る人」と「そもそも約束をしないようにする人」に分かれます。顧客の関わり方や社内の振る舞いにおいても、約束を幾つできるか、この約束の数が、信用の数に比例し、約束を守った数で信頼係数は上がるものです。

人事としては、この観点を忘れてはなりません。昨今はエンゲージが重要視されるが故に、働きがいや働きやすさに人事も目を向けがちですが、社員を育て、顧客を創ることも、人事の大きな役割でもあります。顧客との約束を日常的に行うだけで、売上は自然とついてくるものなのです。それは、

 

  • 約束をすると守るべき仕事が増えるからです。
  • 守るためには顧客との接触が増えるのです。
  • 約束を守る接触が増えれば信頼は上がります。
  • 信頼が上がると、仕事を頼む気になります。
  • 頼まれる仕事が増えると売上は上がります。

 

このことは、営業マンだけではなく、全ての社員にも当てはまります。社内活動・社内の振る舞いにおいても、信用・信頼は組織を円滑にします。個々人をチームという集合体にします。そして、それはエンゲージ(組織と個人が同じ方向に向く)ことにつながることになります。その姿勢や態度が信用・信頼を生み、好循環を生むのです。約束をしましょう!

 

笑顔でいれば、可能性はきっと広がる!