人事のススメ!

これからの時代に求められる人事の考え方を書き綴るブログ

自律していない人だけが、会社に残らざるをえない時代…

事務所を退所する芸能人たち…

お笑いコンビ・キングコング西野亮廣さんが、大手芸能事務所・吉本興業を退所した。少し前には、同じくお笑いコンビ・オリエンタルラジオ中田敦彦さん・藤森慎吾さんが吉本興業を退所した報道が出たばかりだが、退所報道が続き、僕自身は「そうなるよね…」と密かに迫りくる法人と個人の関係性について、考えが膨らむばかりです。ここ数年、大手事務所から独立する芸能人が後を絶たない。そうした中で、吉本工業は闇営業問題が発覚した2019年に所属芸人の大量退所が取り沙汰されたが、結局のところその際に退所する有力芸能人はいなかった。しかし、西野亮廣さん、中田敦彦さん、藤森慎吾さんが独立し、2000年代に一世を風靡した所属芸人が、相次いで吉本興業を去ったことになる。西野亮廣さんな中田敦彦さんは、近年従来のお笑い芸人のようにテレビを中心に活動するのではなく、自らのビジネスモデルを構築し、計画的に多角的にお仕事をされていたことは誰しも勘付いていたことだろう。デビューした直後から大ブレイクして、順風満帆に思われた彼らは、どうしてその中でもテレビを離れ、路線変更していったのだろうか? キングコング、オリエンラジオ共に異例の大出世で、2000年代を象徴する芸人だったことは間違いないが、それでもテレビという限られた枠の中では、しがらみも含めて、年功序列的な出番の順番を待つ必要があったからではなかろうかと勝手ながら思っている。平たくいうと、ダウンタウンを押しのけて、この二組がテレビの中央に台頭するにはまだまだ時間がかかることが、引っ掛かりとしてあったのではないだろうかと思うのです。そして、順番や出番を待つような生き方をしたくない、そうやって待っている時間を過ごすのは人生を無駄遣いしていると思いがあったのではないだろうかと…。個人的な推測に過ぎないが、組織に所属する多くの個人が、同様の思いを抱き始めていると、時代の流れを強く実感するのです…

 

会社を離れる個人の台頭!

記事「資本主義は崩壊する!幸福・幸せに働くには?」にも記載したが、数年後ですら想像ができないほどの激しい変化が当たり前のように起きる時代になってきています。かつ競争相手は、日本国内だけではなく、技術力の高い米中やコスト競争力の高い新興国とグローバルを市場として競争しなくてはならない。日本国内の会社は、変化を迫られ、会社に所属するサラリーマンには、過去には存在した終身雇用といった安泰・安心はなくなりました。それでも、こんな時代に生き残れるのは、自立して稼ぐ力(専門性や変化適用力)を持つ優秀な人材のみになってきています。しかし、その優秀な人材が会社に居続けるかというと、けしてそうとは言い切れません。それは、一部の仕事ができる人が稼いだ利益を、会社にしがみつく仕事をできない人に再分配しているのが実態で、いわば一部の仕事ができる人が仕事ができない人を養う構造が出来上がっているのです。それでも、会社に所属することには利点もあります。会社の知名度や肩書きを使って、経験を積むなど、個人では思うように行かないことも会社の力を借りれば、すぐに経験するなどは、一つの例でしょう。お金もそうです。会社の費用を使えば、個人ではなかなか出来ない大きな事業などを経験することができます。ですが、それ以上の仕事をしようとしたときに、順番・出番を待つようになったならば、もしかすると会社から離れるという選択をとる人も今後増えるかもしれません。

SNSなどのツールを使えば、今では個人が法人以上の影響力を発揮できることも少なくありません。技術や専門性、場合によっては個人としての人間的な魅力があれば、資金調達をしやすくなったという経済的背景もあります。顧客があり、資金があり、そしてそれを活かす能力さえあれば、会社に所属する意味はなくなり、それよりも出番や順番を待つこともなく、不要だとも思えるしがらみに縛られることもなく、仕事をできない人を養うこともなく、個人として行動する選択をするでしょう。もはや、会社と個人は台頭な関係です。会社が統制的に個人を縛り付ける時代は終わりました。個人で自律していない人だけが、会社に残らざるをえない時代が徐々に徐々に近づいています。西野亮廣さん、中田敦彦さん、藤森慎吾さんが退所・独立したのは、その予兆に思えてなりません…

 

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笑顔でいれば、可能性はきっと広がる!