人事のススメ!

これからの時代に求められる人事の考え方を書き綴るブログ

「Clubhouse」で加速するビジネスマンのタレント化!

急激に拡大する音声型SNS「Clubhouse」

皆さんは、最近急激にブームとなり急拡大しているSNS「Clubhouse」をご存知でしょうか? 今までのSNSとは異なり、テキストや画像ではなく、音声会話でつながるというコンセプトがニーズとハマり、世界中で日々100万人単位でユーザーが増えています。僕自身も、利用前には、こんなのが流行るのだろうかと疑心暗鬼でしたが、利用してみるとこれが案外ハマっていまして、毎日のようにラジオ感覚で参加しています。各ユーザーが立ち上げたトピックについて、モデレーターとなるユーザー同士がただ会話している音声を、多くの他ユーザーが聞いているだけというものなのですが、他のメディアとは異なり、なんとも生々しいというかリアリティが高いというのがユーザーにウケているのでしょう。特には、芸能人などの素の会話を聞けるので、非常に親近感が高かったたり、場合によっては会話に参加できたりもできるので、今まであった距離感が一気に取っ払われた感じがするのです。

 

個人で動く芸能人…

記事「自律していない人だけが、会社に残らざるをえない時代…」の続きのような話になってしまいますが、「Clubhouse」で活動している芸能人を見ていると(聞いていると)、この芸能人の皆さんは、所属事務所を通じているのだろうかということを考えてしまいます。おそらく、そうではないのでしょう。予感というか推察ですが、こういったSNSができると、今まで事務所を通じてしかできなかった、自身の存在を周知する活動や場合によっては営業活動を、もはや事務所を通さなくてもできてしまうことになります。知名度がある芸能人であれば、登録した途端にフォロワーが一気につくでしょうし、何かトピックを立てれば、多くのユーザーがリスナーとなって、自身のことをより身近に感じてくれる。そこで、例えば映画や出版の告知をすれば、とても効率の良い広告活動になるでしょう。先般の記事にも記載したような、西野亮廣さん、中田敦彦さん、藤森慎吾さんと同じように、個人としての活動が成り立つようになってしまうのです。もちろん、事務所に所属する有意義性もあるとは思いますので全員に当てはまることではないものの、組織の中でやりたくないことを媚び諂い、順番や出番を待つような苦痛があるとすれば、自身の努力で道を切り拓ける今回の「Clubhouse」のような存在は、「組織に所属する意味とは何なのか」を考えさせらてしまいます。

 

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加速化するビジネスマンのタレント化

同じことが、優秀なビジネスマンにも言えると思います。「Clubhouse」を見ていると、著名なビジネスマンがモデレーターとなり、自身の経験を対話するトピックが多々あります。プロモーション次第ではありますが、数百から数千のリスナーが付いているトピックもあり、自身の存在を知らしたり、次のファンとなるフォロワーを獲得し、この活動をしているビジネスマンは、広告費をかけなくても、自身の活動や企業の活動を多くの方に知らしめることになるでしょう。その姿はちょっとしたタレントのようでもあり、今までは到底できなかったメディアのチャンネルを独自の力で獲得しているようにも思えてきます。

これは予感でしかないですが、先述記事で記載した「自律していない人だけが、会社に残らざるえない時代」が、もはやすぐ近い将来に現実になるとも思えてしまいます。この動きや傾向はきっと止められないですし、止まらないでしょう。できるビジネスマンほど、独自で活動を行い、顧客を掴み、ビジネスができる世の中になってきているのです。それが一般的になれば、企業からの給与よりも、個人活動による収入の方がよほど金銭的に稼げる人も出てくることでしょう。今までのように、できない人を養う為に働くことの矛盾から解放されることを希望する人も出てくると想像してしまいます。合わせて、世の中全体がジョブ型へのシフトしていくことや、副業・複業が一般的になることも相まると、できるビジネスマンは個人事業主や法人化するなどして、企業と対等な関係性で、ビジネスもしながら、個人としての活動を行っていくことが、近い将来当たり前になるような気がしてなりません。

このような時代に、企業や人事は、どのようなスタンスを取り、社員と向き合うのが正解となりうるのかということを、真剣に考えなければなりません。企業が社員を支配するような管理・統制のスタンスを維持することは、明らかに間違いとなる選択となってくることでしょう。いかに自社のMVVを浸透させながら、共感する社員を魅きつけ、関係性を維持しながらも、複業も含めて個人事業主・法人個人としてのビジネスマンと対等関係を築ける企業が生き残ると思えてならないのです。大きな潮目を迎えていることは、間違いないのです…

 

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笑顔でいれば、可能性はきっと広がる!