人事のススメ!

これからの時代に求められる人事の考え方を書き綴るブログ

リーダーに必要な素養とは?

リーダーと管理職の違い

よく混同するのが、リーダーと管理職はどう違うのかという点です。一つの考え方として、以下の定義を抑えておくと、人事として、ビジネスマンとして、その使い分けがしやすいと思います。

 

  • リーダー :職能 …人質(じんしつ)としての適性
  • 管理職  :職位 …会社から与えられた役割

 

要は、リーダーは素養や人格を表す言葉であり、管理職は、会社から与えられたポジションでしかないと捉えられる。なので、管理職で合ってもリーダーではない(リーダーシップがない)人もいれば、逆に管理職ではないが、リーダーの(リーダーシップがある)人はいるのです。皆さんも、周囲に身に覚えもあるのではないでしょうか…?

 

リーダーの素養とは?

なので、どんな組織においてもリーダーとなる人には素養があります。学生時代には、学級委員長、部活動のキャプテンや部長などでもそうではなかったでしょうか。学生時代の活動においては、リーダーが管理職(←そうは言わなかったと思いますが…)を兼ねていることが、多かったはずです。それは、クラスにおいても、部活動においても、ある意味では民主的に、学級委員長、キャプテンや部長が選ばれるからと言った理由でしょう。リーダーが管理職に選ばれることが多いからであり、これが冒頭に記載した混同する理由でもあります。そして、けして一番頭が成績がいいとか、一番優れた選手などであることだけが、管理職に選ばれる理由ではなく、そうではないことは多々あったことでしょう。その素養とは、

 

  • すごい
  • ステキ
  • ありがたい
  • おもしろい
  • 気遣いができる
  • ムードメーカー
  • 一番努力している
  • 落ち着いている
  • 意思が強い

 

などなど、その組織(クラス・部活)によって選ばれる要素が異なっていたことでしょう。ですが、それが会社組織になると、民主的な選考がなされなくなってしまいます。人事評価制度があり、管理職登用制度があり、民主的に選ぶのではなく、人事部門や部門長が一定の定義・基準に沿って機械的もしくは恣意的に選んでいる企業が多いとも思います。民主的な選考とは異なり、この場合にはミスマッチが多々発生します。それは、給与を上げることを目的に登用定義・基準を理解し沿った行動をする人が、リーダーとしての素養もないのに選ばれてしまうという悲劇でしかありません…

 

企業で必要なリーダーの素養とは?

僕自身がリーダー(リーダーシップを持った管理職)を登用・選考する際の視点は以下の3つです。

 

  • 部下・同僚に慕われる何か(=学生時代同様)があること
  • 組織の全体最適・将来最適を考えて行動できること
  • 先導者(リーダー)としての覚悟があること =やり切る覚悟があること

 

このいずれかが欠けていても、僕はリーダーとしては不適格だと考えています。人事部門や部門長は、このことを認識して欲しいなと常々思います。それは、不適格なリーダーの配下につく部下は不幸でしかないですし、組織はリーダーを誰がやるかで大半は決まってしまうと考えるからです。最近では組織におけるファーストラインマネジメントの重要性がより一層問われるようにもなってきました。それは、最終的には人が事業を営む以上、人がどれだけパフォーマンスを発揮できるかにかかっていますし、それを引き出すのはリーダーの責務だからです。けして、機械的もしくは恣意的に選んではならないですし、そんな企業は滅びてしまうことでしょう…

 

笑顔でいれば、可能性はきっと広がる!